囲碁について(1)
久々の更新ですね
前回チラッとAIの話をしたので、最近AIを用いたソフトウェアが話題になることが多い囲碁について話そうと思います。
まず囲碁について簡単に紹介を。
2人ゲームで先手が黒石、後手が白石でゲームを進めていきます。
その石を、縦横それぞれ19本ずつ引かれた線上の交点に石を置いていきます。
一般的な碁盤はこの19路盤と呼ばれるものですが、初心者向けに9路盤や13路盤もあります。
いずれにせよ、パッと見はオセロや五目並べと似ています。
なぜ19路なのかという理由についてはこのブログあたりを参考にしてください↓
囲碁に関する詳しいルールはこちらを参考にしてください↓
少しずつ投げやりになってきましたが(笑)、簡単に言えば「陣取りゲーム」です。
石を順番に置いていき、最終的に相手より自分の土地が広ければ勝ち、というものです。
囲碁は古くから存在し、1000年以上前に中国から今の囲碁の原型となるゲームが日本に伝えられたと言われています。
詳しく知りたい方はこちらを見てくださいwww↓
囲碁はこの長い歴史と共に日本文化を築いてきたと言っていいと思います。古今和歌集や源氏物語にも囲碁が出てきますので。
また、身近な表現として「駄目」「一目置く」「傍目八目」あたりは囲碁に由来する言葉です。
次に囲碁というゲームについてもう少し詳しく述べていきます。
先ほども述べたように碁盤は19×19の線から成っており、合計361マスの中で順に石を置いていきます。
場合にもよりますが大体200手前後で終わるものが多いです。
これはすなわち1プレーヤー当たり100手ほど打たなきゃいけないということなのですが、この100手ほどの中でどのように陣地を広げていくかという戦略には様々なものがあります。
その戦略というものに準えて「囲碁は経済」と言った人がいます。
簡単に言えば、見返りを期待して力を貯める「株」タイプとガンガン目先の利益に噛り付いていく「現金」タイプです。要するに後から領土を広げていくタイプと、さっさと先に領土を稼いでいくタイプです。
他にも戦闘派とか本格派とか宇宙流とかいう表現で戦略を表現されているものもあります。
ただ石をばら撒いていくだけのゲームですが色んなばら撒き方があります(笑)
この戦略に関しては結構性格が出ると思うのですが、普段は大人しい人が戦闘的な打ち方をしたり、逆に見た目ちゃらんぽらんな人が盤上ではじっくり進めるタイプだったりすることもあります。
また、囲碁には「序盤」「中盤」「終盤」と場面に応じて戦い方が変わってくるのですがそれぞれの局面で得意不得意があったりもします。
この1回のゲームあたり(囲碁では1局と呼びます)の中でいかに致命的なミスをせず、かつ相手に厳しい手を与えていけるかが勝負のカギになってきます。
19路盤では盤面によってはとても複雑でプロでも最善と言うべき手を見逃してミスを犯してしまいそれが勝敗につながることも『かなりの高頻度で』あると言えます。そのミスは集中力の欠如だったり、錯覚(勘違い)だったり、焦りによるミスなんかが挙げられます。
一局をなかなか完璧に打てない。だからこそその点が面白いと言う人もたくさんいます。
この囲碁に魅せられて私も友達の影響で小さい頃から囲碁をやっていました。
現在の棋力は五段か六段かそのくらいですがもう少し強くなりたいですね。とりあえずアマ最高段位の8段になることが生涯の目標です。最近全く練習してないのでいつになることやら…
小さい頃は負ける度に悔しくて泣いて、その度猛勉強して…の繰り返しでどんどん強くなっていました。悔しすぎるあまり相手に悪態をついては叱られることもしばしばありました(笑)
今は精神的に大人になったからか「負けても仕方ない」と思う節があり、負けてもあまり悔しくならないせいか、上達速度も練習のモチベーションも昔ほどではなくなったなぁと感じています。
囲碁が上達するためには様々な練習を通して力をつけていかなければなりません。中でも必要不可欠な力の一つとして『3手の読み』というのがあります。
「自分がこうすると、相手の対応はこんな感じで打ってきて、そうなった場合自分はこう対処する」というものです。
この先を読む力が勝負をするにあたって特に重要で、この力は基本的な練習と経験の積み重ねで習得できるものであり、一朝一夕で身につくものではありません。
なぜなら自分の手に対する相手の手とさらにその先の自分の最善手を考えていかなければならず、正確な読みの能力が要求されるからです。
慣れてくると10手20手先の変化が一瞬で思い浮かぶようになり、自分がどう打つべきかの指針にすることができるようになります。(簡単に言ってしまいましたが、アマはたいてい読み間違いをします)
また、読みの種類としてどれだけのパターンを読むかというものと、またはどれだけ先の手を読むか、というものが挙げられます。グラフ理論的に言えば、幅優先探索と深さ優先探索のようなものです。
19路盤の場合、大雑把に言うと(19×19)の階乗通りの打ち方が考えられ、ざっと計算すると1.43×10の768乗通りのパターンに分かれます。
囲碁をやってる人は大体わかると思いますが、50手ぐらい進めばたいてい未知の変化になっておりどう打つべきかは自分で考えていかなくてはなりません。
現在でも新しい変化や戦法が発見されているくらいです。
囲碁は公式戦であればたいてい制限時間があり、自分の持ち時間の中でどう打っていくかを決めなくてはなりません。
そんな中でものを言ってくるのが経験や経験に裏付けられた直観であり、強くなるためにはこの能力を日々磨いていかなくてはなりません。
しかしながら、囲碁で重要なのはこれらの基本的な力だけではありません。先でも述べましたがうっかりやらかしてしまった一手のミスが勝敗を決してまうことも少なからずあります。
ただミスというのは大きなミスだけでなく小さなミスも度々起こしがちで、見方によっては囲碁はゲームが終わるまでにやらかした致命的な「ミス」の数が少ない方が勝つゲームということもできます。
これはプロアマ関係なく共通で、人間ではない存在でもなければなかなかこの「ポカ」を失くすのは難しいと思います。相手にダメージを与えるような手を連続で打つことができ、かつミスのない碁が打てれば限りなく強い存在であることは間違いありません。
そして、その限りなく強くなる存在として注目されているのが最近話題になってきたAI搭載のソフトウェア、というわけです。
次回は囲碁とAIの関連性についても述べていこうかと思います。
記事を書ききるには勢いが大事なんですね。